ドッグフードの注意

大切な愛犬のためのドッグード犬のおやつ選びの参考にしてください。

◆ドッグフードの種類

 [ドライフード]
  1. 水分含有量10%以下のカリカリの固形状のフード。
  2. 保存性がよく、経済的だが、十分な水と一緒に与える必要があります。

 [ソフトドライタイプ・セミモイストタイプ]
  1. 水分含有量25〜35%程度のしっとり感があり柔らかいフード。
  2. ソフトドライは加熱発泡処理、セミモイストは発泡していないもので、どちらもしっとりさを保つために湿潤調整剤を使用し、腐敗防止のための添加物は否めません。
  3. 風味や嗜好性が高いが、健康な成犬には顎の骨の強化のためドライフードやガムなどと併用することをお勧めします。

 [ウェットフード]
  1. 水分含有量75%以上の缶詰、アルミトレー、レトルトパウチタイプ。
  2. 素材の風味を生かすことができ、嗜好性が高いが、長期保存できるものは添加物が入っている可能性が高く、開封後は密封して冷蔵庫で1〜2日ほどしか保存できません。
  3. 顎の弱い老犬や食欲のないときなどによいでしょう。しかし、柔らかいため歯垢がつきやすいので注意しまよう。

◆ドッグフードの標示の注意

人間の食べものには食品衛生法がありますが、ペットフードには法的な表示義務はありません。ペットフード公正取引協議会では、使用量の多い順に80%まで表示すればよく、添加物などは表示してもしなくてもいいことになっています。
下記の標示には注意してください。

副産物
  1. 農林水産省の定義 : 頭足、皮、内臓、血液、骨など解体したり精肉として加工する段階で産出されるもの
  2. 動物の肺、肝臓、腎臓、胃、腸などの内臓や血液、骨髄などの本来廃棄されるもので、粗悪(安価)なフードでは羽や毛、糞尿などが含まれている場合があるります。

肉類・肉骨紛・肉紛(ミートミール)・○○ミート
  1. 「4D」と言われる(死骸) Diseased(病気の)Dying(死にかけの) Disabled(障害のある)肉を使用しています。
  2. 粗悪(安価)なフードでは、食用とされない死んだ家畜、病気で死んだ動物、路上轢死動物、毒物で殺処分された動物や廃棄された肉等がレンダリングされ、それらの肉等を入れていた容器やビニール等も混ざっていることがあるといわれています。このようなものを使用しているフードは腐敗しやすいため、同時に強力な保存料や防腐剤などの添加物が使用されます。 

動物性脂肪・○○脂肪
  1. 動物の身体の毒は脂肪部分に蓄えられるため、動物性脂肪=毒といえ、肝臓への負担や癌、アレルギーなどの原因になります。
  2. 動物性脂肪を使用すると酸化しやすいため、毒性の強い強力な酸化防止剤の添加が必要となります。
  3. 粗悪(安価)なフードでは、レンダリングで加熱処理したときに浮いてきた脂肪や獣脂が、動物性脂肪として使用されています。

○○ミール・○○粉・○○グルテン
  1. 粗悪(安価)なフードほど、嵩増しのためこれらが多く使用されていますが、素材の殻やカス、動物の内臓など本来捨てる部分が多く使われています。これらは残存農薬など化学薬品の心配があり、また、有効な栄養素の含有量が少なくなってしまいます。

添加物・保存料
  1. BHA(ブチルヒドロキシアニソール) : ガソリンの酸化防止として合成された科学物質。進行の早い癌を誘発するとされ、食品への使用は禁止されており、ヨーロッパではペット用にも禁止されています。
  2. BHT(ブチルヒドロエシトルエン) : 石油用の抗酸化剤としての使用が始まり。膀胱癌や甲状腺癌の誘発や肝臓や腎臓の機能障害を引き起こす可能性があるとされています。
  3. エトキシキン : ベトナム戦争で使われた枯葉剤の成分でもあり、殺虫剤、除草剤、防カビ剤等にも使用される抗酸化作用のある物質。
  4. プロピレングリコール : 不凍液などに使用される有害な化学物質で、甘味成分及び保存料として使用され、腸閉塞や腸障害などの消化器官に影響を及ぼします。
  5. 硝酸ナトリウム :発色剤として使用されていて、ニトロソアミンとして知らる強力な発ガン性物質です。
  6. 保存料 : ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸ナトリウム、エトキシキン、グリシリジン、アンモエート
  7. 酸化防止剤 : ミックストコフェロール ビタミンE、アスコルビン酸ナトリウム、グローブ抽出物、ローズマリー抽出物、亜硝酸ナトリウム
  8. 着色料・発色剤・香料 : 粗悪(安価)なフードほど劣悪な素材を隠したり新鮮な食材に見立てるために人工的に色や臭いを付けます。
    赤色2、3、40、102、104-106号は発ガン性の可能性、硝酸カリウムや黄色4、5号は保存料との相乗毒性で発ガン性物質になり、青色1、2号 は猫の白血病などや犬の致命的なウィルスに対する敏感製を高めます。
  9. 無添加の標示があっても、食材の生産(生育)過程で多くの農薬や抗生物質などの薬品等が使用されていることもあります。

穀物
  1. 高い農薬の残留濃度の心配や、腐敗し廃棄されたものや食品の安全基準に不合格なものを使用している可能性があります。
  2. 犬の口内には消化酵素は存在しないため、穀類やその他の炭水化物をうまく消化できません。穀類とでんぷんはブドウ糖に変換されやすく、低血糖症、アレルギー、異常な活発さ、糖尿病などを引き起こす原因になります。
    本来犬は肉食動物ですが、ドッグフードは肉よりもトウモロコシや小麦が主成分のものが多いので注意が必要です。

大豆
  1. 大豆には胃腸を刺激する酵素があります。その酵素によってバクテリアの増殖が過剰となりガスが発生され、腹部が膨満する鼓腸症とう疾患の原因となります。そのガスが脳の血管を圧迫してショック死を引き起こすこともあります。
    (大豆は長い時間をかけて調理をすると、この酵素は破壊されます。)
  2. 大豆は体内でカルシウムを機能できなくしたり亜鉛を失わせたりします。
  3. 特に、「大豆粉」「大豆ミール」「豆類」は大豆の絞りカスで、有害です。

塩・砂糖
  1. 嗜好を良くするために塩や砂糖を使用しているものがありますが、食材に含まれる塩分や糖分だけで十分です。
  2. 塩は胃腸の働きを弱め消化不良の原因となり、血液中の水分を奪い血液の濃度が濃くなるため、心臓、肝臓、腎臓の働きに負担をかけてしまいます。また、涙やけや耳だれ、皮膚や被毛トラブルの原因にもなります。
  3. 砂糖はビタミン・ミネラルの効力を妨げます。また、犬にとって少量で高カロリーとなり糖尿病や肥満の他、神経過敏、虫歯、歯周病などの原因になります。人工甘味料のキシリトールは犬の肝臓に障害を起こす可能性があるといわれています。

  1. ペットフードに使用される肉の多くは、人間の食用として不合格となり廃棄処分された肉、ホルモン剤や抗生物質等を多く使用された家畜、病死や路上轢死、安楽死させた動物の肉などで病原や細菌に汚染されていたり腐敗した肉も含まれています。
  2. 人間用の食肉を使用との標示があっても、多くが成長促進剤や抗生物質などを大量に使用され、劣悪な環境で育てられたものです。特に鶏肉は発ガン性のある成長ホルモンの使用や不衛生な環境での飼育が多いです。

ビタミン・ミネラル類
  1. 劣悪な原料を使用しているフードほど栄養価が不足し、それを補うために栄養素を添加している場合があります。しかし天然のものは高価なため化学合成したものを使用しています。ビタミン・ミネラル類を大量に添加しているドッグフードは注意してください。

二重標示
  1. 「コーングルテン、トウモロコシ、トウモロコシ粉、全粒コーン、コーン粉末」 これらはトウモロコシを原料としたものです。一番始めの標示食材が肉でも、合計するとトウモロコシなどの穀類の方が多くなってしまうものもあるので注意してください。

※ 毎日食べる食事が、添加物のたくさん入った食材のカスのようなものであれば、人間同様ペットも不健康な食生活となり、アレルギーや病気などになりやすくなります。
※ 副産物や添加物の入っていないものはもちろん、無添加との標示があっても使用される食材の生産過程で農薬や抗生物質などの薬品を使用していることが多くありますので、パッケージにだまされず、食材の産地や生産、製造方法などが明確にされたものを選んでください。
※ しかし…日本ではペットフードに対する法規制がないため、100%標示されているものは少なく、標示偽装されていてもそのまま販売されています。こうなると安全なものは手作りとなりますが、手作りは手間がかかり栄養バランスが難しいですね。
※ ガムやおやつも危険な製品が多いので注意してください。

◆輸送・包装・保管の注意

  1. 自然保存料は、製造日から4〜6ヶ月以内と保存期間が短く、開封後は1ヶ月以内に消費しなくてはならないため、それ以上に保存期間のあるものは合成保存料が含まれ、保存期間が長いほど合成保存料の含有量多くなります。しかし、無添加フードは、保管状態によっては保存期間内でもカビの繁殖や酸化しやすいため、気付かずに腐敗したものを食べさせてしまうことがあるので注意が必要です。
  2. 包装はに酸化防止のため窒素ガス包装、2重包装やアルミパック包装で完全密封されているものがよいです。
  3. 正規販売ではなく平行輸入品は、安いコストでの輸送で品質劣化が激しく、腐敗を防ぐために包装に薬品を掛けていることもあります。特に暑い国を通る輸送に注意しましょう。