犬に危険な食品
人に良くても犬には害となる食べ物も多くあります。犬の危険な食べ物に注意をしてください。
◆犬に与えてはいけない食品
ネギ類- タマネギ、長ネギ、ニンニク、ニラ等のネギ類を犬や猫が食べると、アリルプロピルジスルファイドという成分が血液中の赤血球を破壊し、中毒を起こします。下痢や嘔吐、貧血、血尿、黄疸、肝臓肥大などの症状があらわれ、死に至る場合もあります。
春菊も中毒症状を起こすことがあります。 - この成分の毒性は、加熱しても消えないので、絶対に与えないようにしましょう。(コンソメ、ハンバーグ、野菜スープなどネギ類が含まれる加工品に注意しまよう。)
貝類・イカ・タコ
- 貝類、イカ、タコなどにはビタミンB1を分解する酵素が多量に含まれており、食欲不振、運動失調、平行失調などの症状を引き起こす可能性があります。
- アワビなどが食べる海藻が分解してできる毒素が、皮膚病などの病気の原因になる恐れがあります。
- 消化不良を起こし、嘔吐の原因になります。
カカオ類
- チョコレートやココアなどのカカオに含まれるテオブロミンが、心臓や中枢神経を刺激して下痢・嘔吐などの中毒症状を引き起こすことがあり、死に至る場合もあります。
香辛料・調味料
- わさびや唐辛子、胡椒などの香辛料は、感覚麻痺や胃腸障害を引き起こします。
- 犬は、塩分を排泄させることが困難なため体内に蓄積してしまい、心臓や肝臓に負担をかけたり、腎臓病や高血圧の原因にもなります。
- キシリトールは、犬には急激な低血糖を引き起こす恐れがあります。
ブぶどう類・レーズン
- ぶどうの皮は特に危険です。中毒症状を引き起こし、死に至る場合もあります。
- 腎臓障害を引き起こすこともあります。
ナッツ・豆類
- マカダミアンナッツは中毒を起こす可能性があります。
- ピーナッツは消化が悪く、油分が多く高カロリーで、マグネシウムも多いので結石を引き起こすことがあります。
- インゲンは大量に食べると中毒症状を起こす可能性があります。
カフェイン
- コーヒー、紅茶、お茶などのカフェイン成分のテオグロシンによる、中枢神経系や心筋への刺激で中毒を起こし、下痢、嘔吐、体温不調、多尿、尿失禁、ケイレン、テンカン発作の原因になります。
- 先天性の病気への影響、得に心臓の病気へ影響がでることがあります。
アルコール
- 嘔吐、下痢、中枢神経障害、意識障害、呼吸障害などを引き起こす可能性があります。
ソーセージ・ハム
- 重大な内臓疾患になる可能性があります。
- 基本的に人間用の食べ物は与えてはいけません。
鶏の骨
- 熱処理された鶏の骨は釘状に裂け、食道や胃を傷つける 恐れがあり危険です。
- 鶏以外の骨も歯を欠けさせたり、砕けて鋭利になることがあるので、注意が必要です。
牛乳・チーズなどの乳製品
- 犬や猫は、人間用の牛乳には含まれる乳糖を分解する能力が少ないため、下痢を起こす事があります。
犬用のミルクや乳製品は大丈夫です。
カニ・クラゲ・こんにゃく・たけのこ・きのこ・豆類
- 消化不良を起こし、嘔吐の原因になります。
人間用調理・加工食品
- 調味料で味付けされたものは、肝臓や腎臓に過大な負担をかけ、病気の原因となります。
- 人間と犬では必要な栄養素は違います。虫歯や歯周病になったり、高カロリーで肥満になったり、栄養バランスが悪く、様々な病気の原因となることがあります。
- アレルギーや中毒を起こす食材が含まれていることがあります。
ヒキガエル
- 食べ物ではありませんが、ヒキガエルの耳下腺に毒があり、散歩中に触れると、中毒を起こし死に至る場合もあります。
◆犬に与えるとき注意が必要な食品
生の卵白- 生卵の卵白のみを犬に与えると、神経疾患や皮膚炎などを引き起こすことがあります。
- 卵黄と混ぜて与えるか、 卵白のみでもしっかりと加熱調理すれば大丈夫です。
甲殻類・淡水魚・魚
- 寄生虫の心配(特に淡水魚)やチアミン分解酵素を含んでいるもの、ビタミンB1を分解する酵素が含まれているものがありますが、しっかり加熱調理すれば大丈夫です。
- 魚の骨などが内臓に刺さる恐れがあるので、しっかりと取り除く必要があります。
- 青魚はアレルギーや皮膚への影響を引き起こすことがあります。
生の肉類
- 生の肉(特に豚や鶏)や魚は、寄生虫の心配とビタミンが破壊されることもあり、生魚は消化不良を起こし、嘔吐の原因になります。火を通してから与えましょう。
- 牛やラム、特に馬肉は新鮮であれば生でも大丈夫ですが、お腹の弱いこは下痢を起こすので、軽くボイルしてください。
鳥のささみ・赤み
- リンとカルシウムのバランスが崩れる可能性があるので、常時与えないようにしましょう。
アボカド
- カロリーがかなり高いので過剰摂取は消化器障害や膵臓障害になる可能性があります。
- アボカドに含まれる成分ペルジンに毒性があり、特にアレルギー症状を引き起こし、多量に摂取すると嘔吐、下痢を含む胃腸の炎症、死亡の恐れがあると研究発表されていますが、現在日本で中毒症状が出たという報告は聞きません。アボカドの品種は700以上あるので品種によるのかもしれません。
野菜
- アロエは腎臓障害を起こすことがあります。
- 毒性の無い野菜でも、ほうれん草やにんじんなど肝臓に負担をかけるものや、ピーマン、トマト、ナス、アスパラなど少量だが毒性を発する可能性があるものもあるので、大量には与えないようにしまよう。
- 犬は野菜に含まれるセルロースを消化できず、また、ジャガイモやニンジンのような根菜や穀類に含まれるデンプンは生では消化ができないため、加熱調理して与えてください。
果物
- 糖質を多く含む果物の過剰摂取には注意してください。
- バナナ・キウイ・桃・いちごなどにアレルギーのある場合がありますので注意してください。
- 種や未熟な実(さくらんぼ・桃・アンズ・梅・りんご・びわ・なし等)に含まれているアミグダリンが体内で分解されると、青酸毒を発生し中毒症状や死に至る場合もあります。
飲料
- ジュース類は無添加100%でも糖分が多いので与えないでください。
- 氷や冷水は下痢や嘔吐の原因になる可能性があります。
- ミネラルウォーターはマグネシウム、カルシウムなどが尿結石を起こす可能性があります。